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『イルジメ~一枝梅』レビュー

『イルジメ~一枝梅』

韓国での放送時期:2008年5月~7月

 

キャスト:イ・ジュンギ,パク・シフ,ハン・ヒョジュ,イ・ヨンア 他

脚本:イ・ユジン

演出:イ・ヨンソク

 

あらすじ

17世紀の朝鮮時代。


ある晩、幼いギョムの目の前で父親が刺殺される。

そのショックで記憶を失ったギョムは盗賊のセドルとタン夫妻に引き取られ、ヨン(イ・ジュンギ)と名付けられて成長する。


勉強もせず遊んでばかりの日々を過ごしていたある日、ヨンは殺害された父親と生き別れた母と妹の記憶を取り戻す。

悲しみと無念の中、ヨンは家族を破滅に追い込んだ人物を捜し出し、仇を討つことを心に誓う。

父を刺した剣の文様だけを手がかりに、両班(貴族)の家に忍びこみ盗みを始める。

現場に一本の梅の枝を残すことから“イルジメ(一枝梅)”と呼ばれ、権力者を懲らしめる英雄としてその存在は庶民の間に広まっていくのだが…。

『イルジメ~一枝梅』相関図
『イルジメ~一枝梅』相関図

『イルジメ~一枝梅』

視聴時期:20年3月

レビュー評価:

(3点)
(3点)

この作品は、有名ですよね。

私も、もちろん作品名と、とても人気があるということくらいは知っていました。


ハン・ヒョジュが出演しているので観たいなぁとは思いつつ、この時はまだ主人公を演じるイ・ジュンギに特別興味がなかったので(笑)、観るのを先延ばしにしていました。

ですが、他に観たい作品もないので、ついに観てみることに。


観た感想を率直にいうと、私は、そこまでおもしろいと思えずハマれませんでした。

最終話の視聴率が、韓国では31%を記録したというのを知っていたので、期待が大きすぎたのかもしれません^^;


全20話のわりには展開が遅く感じ、途中間延びした感じがあったように思いました。


1話の冒頭、イ・ジュンギ演じるイルジメ(ヨン)が仲間と一緒に王宮へ忍び込むところから物語が始まるのですが、その後すぐに場面転換し、幼いヨン(ギョム)が、まだ家族と幸せに暮らしていた時代まで遡ります。その後、幼いヨンは目の前で父親を殺され、記憶をなくしますが成長してからそれを思い出し、父親の復讐を果たすためにイルジメになり、イルジメとして活躍したり葛藤したりしていきます。

そして、最終話のラストで1話の冒頭に戻る、というストーリーでした。


1話の冒頭部分を、まさか最後の最後まで引っ張るとは思わず、もっと前に冒頭部分に繋がると思っていたので、「いつになったら、皆はヨンがイルジメだと気づくの?」と、ずっとモヤモヤしながら観ていました。

私としては、早くイルジメになってからの活躍を観たかったので、イルジメになるのも遅く感じました。


期待していたハン・ヒョジュ演じるウンチェとヨン(イルジメ)の恋愛パートも、期待ほどではなく、特別何も感じませんでした^^;(結局ウンチェとは、くっつかないですし…)

ウンチェには、ヨンがイルジメだと知って欲しかったです。


ラストについては、イルジメが死んでしまったのか、生きているか分からない方が多かったようで、ネット検索すると、どっちなの?という質問をよく見ます。


韓国でも、そういう視聴者が多かったらしく、スタッフの方がコメントを出したとか…。

私は、もちろん生きていると思いました。


ヨンは、父親の仇でもある王様に王位を退くように言いますが、結局王様は王位を退かなかったので、イルジメとしてまた宮殿に忍び込む、という1話の冒頭に繋がるわけです。

結局、王様は王様のままだったので、なんだかモヤモヤするラストでした。


あとは、王様役のキム・チャンワンが、あまり王様に見えないというか…。合っていないように感じました。(この作品の前に『華麗なる誘惑』の陰湿なキャラクターを観ていたから、そう思うのかな?^^;)


この方は王様より、裏で暗躍する王様の手下、みたいな役の方が合っていた気がします。


良かった点は、イ・ジュンギのアクションシーンです。

今でこそ"アクション俳優"と言われるまでになった彼ですが、この時はまだ若かったはずなのに、今と変わらずアクションが上手いと思いました。

イ・ジュンギの流れるような殺陣が、この作品の一番良かった点で見所だと思いました。