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『君の声が聞こえる』レビュー ネタバレありver.

『君の声が聞こえる』

韓国での放送時期:2013年6月~8月


キャスト:イ・ジョンソク,イ・ボヨン,ユン・サンヒョン,イ・ダヒ,チョン・ウンイン 他

脚本:パク・ヘリョン

演出:チョ・スウォン


あらすじ

人の心を読む特殊な能力を持つ青年パク・スハ(イ・ジョンソク)。10年前に交通事故を装った事件で父親が殺害される。事件を目撃、犯人有罪のための決定的な証言を提供したチャン・ヘソン(イ・ボヨン)は国選弁護士になっていた。彼女を慕うスハは、この能力を使って、様々な事件の弁護をするヘソンの手助けをするようになる。また、弁護士事務所の同僚チャ・グァヌ(ユン・サンヒョン)もヘソンに恋心を抱いており、三人は微妙な関係に・・・。

 一方、スハの父親を殺害したミン・ジュングクが出所し、スハやヘソンの居場所をつきとめ、とうとう二人の目の前に現れる・・・。

復讐を恐れながらも立ち向かうスハとヘソンであったが・・・。

『君の声が聞こえる』相関図
『君の声が聞こえる』相関図

『君の声が聞こえる』

視聴時期:2017年

レビュー:

(5点)
(5点)

この作品は、韓国ドラマから一度離れていた私が、もう一度韓国ドラマを観始めるようになった、きっかけの作品です。


そして、イ・ジョンソクとキム・ソヒョンを知るきっかけになった大切な作品でもあります。


ストーリーは、イ・ジョンソク演じるスハが幼い頃に父を殺され、イ・ボヨン演じるヘソンに助けられる回想から始まります。

そして、ヘソンは助けたことによってチョン・ウンイン演じる犯人であるミンに逆恨みされ、 出所後に復讐されるのではないか、とずっと怯えながら暮らしていました。


やる気がなく、いつもいい加減な仕事ぶり。それでいて強気なヘソンが、心の中では実は恐怖でいっぱいで、過去のことがトラウマになっている感じのギャップが良かったです。

ちょっとヒロインの性格としては、難ありな感じもありますが、ストーリーが進む度に可愛くも思えてくるから不思議(笑)


スハは、10年間もヘソンを想い続け、ミンからヘソンを守ろうとする一途な好青年ですが、人の心が読める、という能力があるがゆえ、人ともわざと距離をとっているように感じました。

そんな、繊細な感情をもつスハをイ・ジョンソクが好演していました。


正直、観始める前は、ヘソンとスハがとても年の差がある気がして、この2人がカップルになることに疑問だったのですが、観始めたら、まったくそんなこと気にならなくなっていました。

むしろ、とってもお似合いな2人だと思ったので、役者さんの演技は凄いなと感心してしまいました(笑)


ちなみに、気になったので視聴後に2人の実際の年齢を調べてみました。

韓国で放送された2013年現在、

イ・ジョンソクは23歳

イ・ボヨンは34歳

でした。

11歳も年が離れているようには見えなかったのでビックリしました。

やっぱり、芸能人の方って若く見えますね^^;


脇役では、ヘソンの子供時代を演じていたキム・ソヒョンが良かったです。

透明感があって、表情が変わる度に可愛いと思わせてくれる女優さんでした。


また、ヘソンの母親を演じていたキム・ヘスクも良かったですね。

何があってもヘソンのことを信じ、頼もしい母親役を好演されていました。ヘソンと母との会話は、微笑ましかったです。 


中盤でミンに殺されてしまった時は、涙なしには観れませんでした。

そこから、母親の裁判が終わる辺りまでは、号泣しっぱなしでした。

判決後にヘソンが回転ドアで泣き崩れるシーンは、とても印象的でした。


また、ヘソンがスハにナイフで刺されたシーンも印象的でした。

母親を殺され、ミンを恨んで復讐をしたくなってもおかしくないヘソンが、スハに向かって「彼を殺してはダメ」と諭すシーンは印象的でした。

ミンを殺した瞬間、"被害者"から一気に"殺人者"になってしまう…。

スハに"殺人者"になってほしくないヘソンは、体をはってスハを守り、切実にスハに訴えかけるシーンはとても良かったです。


ヘソンが体をはってスハを守るシーン①
ヘソンが体をはってスハを守るシーン①
ヘソンが体をはってスハを守るシーン②
ヘソンが体をはってスハを守るシーン②


もう一つ印象的だったのは、記憶喪失になったスハにミンを殺した疑惑がかかり、捕まったスハを法廷で弁護するシーン。


母親を殺したミンを無罪にした、疑わしきは罰せずという"推定無罪"の原則。

腹立たしい原則ですが、ヘソンは、その原則を用いてスハを弁護します。


実際の法廷では、こんな感情論的なやり取りは絶対にないだろうなと思いながらも、ヘソンの気持ちを思うと、うるっときてしまいましたし、ヘソンが言うからこそ言葉に重みがあると思いました。

最終弁論するヘソン①
最終弁論するヘソン①
最終弁論するヘソン②
最終弁論するヘソン②
最終弁論するヘソン③
最終弁論するヘソン③
最終弁論するヘソン④
最終弁論するヘソン④
最終弁論するヘソン⑤
最終弁論するヘソン⑤


法廷での展開に、多少首をかしげる部分もありましたが(笑)、サスペンスのハラハラと、ヘソンとスハのロマンスのドキドキが、うまく絡み合っていて、観終わったあとは、本当にいい作品に出会えた!と心から思える作品でした。