『ここに来て抱きしめて』
韓国での放送時期:2018年5月~7月
キャスト:チャン・ギヨン,チン・ギジュ,ホ・ジュノ,ユン・ジョンフン,キム・ギョンナム 他
脚本:イ・アラム
演出:チェ・ジョンベ
あらすじ
韓国人なら誰もが知っている残酷なサイコパス連続殺人鬼ユン・ヒジェ(ホ・ジュノ)。
その息子ユン・ナム(子役:ナム・ダルム)は善良で賢明な性格の少年だった。
ソウルからコウォン市へ引っ越してきた国民的女優の娘キル・ナグォン(子役:リュ・ハンビ)と同級生だった二人は、初めての出会いから自然に惹かれあい恋に落ち、忘れられない日々を過ごしていた。
しかし、ナムを偏愛していた父ヒジェは、自分からナムを奪おうとしたナグォンの家族が目障りだった。
衝動性が強く、実行すると決めたことはやらないと気が済まない性格のため、ナグォンの両親を殺害し、その後ナグォンまで殺害しようとした時、ナムは自ら自分の父親を警察に通報し、刑務所へ送ることになる。
一瞬にして、惹かれあっていた二人が、"殺人者の息子"、"被害者の娘"という境遇になってしまったのだ。
月日が経ち、ナムはチェ・ドジン(チャン・ギヨン)という名前で警察官に、ナグォンはハン・ジェイ(チン・ギジュ)という名前で母と同じ女優に成長する。
トップ女優となったナグォンにある日、ストーカーテロ事件が起こる。
授賞式が終わった後、ドレス姿で運ばれた病院でナムと再会し…。
『ここに来て抱きしめて』
視聴時期:20年7月20日~23日
レビュー:
この作品は、『ゴー・バック夫婦』で気になったチャン・ギヨンが主演で、『麗~花萌ゆる8人の皇子たち~』に出演していたチン・ギジュがヒロインということで観てみることにしました。
視聴しながら、親子ってなんだろう、血の繋がりってなんだろう、と、とても考えさせられるドラマでした。
ただ、私は、主人公のナムとナグォンのラブラインに、なぜかいまいちハマれませんでした。本当になぜか…。
これだ!という明確な理由がなく、自分自身でもなぜなのかよく分からなかったです。
設定もキャストもいいですし、ストーリー展開も悪くないと思うんですけどね……なぜだろう…?
こんな作品も珍しいです…^^;
ただ一つ言えることは、出会ってから、ナグォンがナムのことを好きになるのが早すぎて、ちょっとついていけない部分はありました。
もう好きになったの!?と、まだこちらの気持ちが追いついていないのに、さらに、ナムに押せ押せのナグォンを観せられるので困惑するばかりでした…^^;
そして、なんといっても、脇を固める俳優人の演技が凄すぎました。
凄すぎて、主演2人をちょっと食っていたような気もします…(笑)
まず、ホ・ジュノ演じるユン・ヒジェ。
彼は、もう怖くて怖くて仕方ありませんでした。
ナムに通報され死刑囚となったヒジェは、刑務所に入っていますが、それまでと変わらず余裕な態度でいることや、静かに大人しく過ごしていることが逆にとても怖かったですね。
なぜ、いとも簡単に躊躇いもなく人を殺すことができるのか。
なぜ、そこまでナムに執着するのか。
この人については、たくさんの"なぜ?"があるのですが、おそらく、その"なぜ?"のすべてに、何か特別な答えがあるわけではないように思いました。
世の中には、普通の常識ではどうしても理解できない人っていると思いますが、ヒジェはそういう人だったんだと思います。
本当に、ホ・ジュノの怪演が光っていました。
次に、ソ・ジョンヨン演じるチェ・オクヒ。ナムの継母です。
継母でナムとは血が繋がっていないにも関わらず、実母と同じくらいナムを心配し、ナムを守り、ナムを愛してくれた人です。
ヒジェが殺人者だと知り、実の娘のソジンと2人だけで逃げた時には、このままナムと関わらず生きていくんだろうか、と思っていましたが、その後、ナムを迎えにきて育ててくれました。
母親とナムのシーンは、涙、涙で、泣いてばかりでした。
親子の絆が素敵で、血の繋がりなんて関係ないんだということを改めて実感させられましたね。
そして、キム・ギョンナム演じるユン・ヒョンム。
ナムの血が繋がっていない兄です。
ヒョンムは、父親であるヒジェに認められたいという思いが強いですが、ヒジェはナムしか見ていないですし、可愛がっていた妹のソジンもナムにばかり懐いている。
そんな環境が彼を自暴自棄にさせ、犯罪を繰り返すようになります。
ただ、悪人になろうとしていても、結局はなりきれないところが、とても人間らしくて好きでした。
もしかしたら、登場人物の中で一番好きだったかもしれません。
序盤から、もしかしたら、ヒョンムは最終的にナムか家族を庇って死ぬんじゃないか?と予想していたので、ヒョンムのシーンは、ハラハラドキドキしながら観ていたのですが、彼が死ななくて良かったです。
そして、キム・ソヒョン演じるパク・ヒヨン。
スクープのためなら何でもする彼女は、ヒジェの自叙伝を出版したり、ナムとナグォンの関係を執拗に追いかけたり、何でもありでした。
私の大好きな1999年生まれのキム・ソヒョンと同姓同名なので、存在自体は知っていましたが、彼女の演技を観たのは本作品が初めてでした。
ナムとナグォンの全てをネタにしようとするところや、ナムやナグォンが何を言っても平然としている態度にはイラッとさせられました。
キム・ソヒョンのニヤッとした笑いに、イラつきっ放しでした(-_-#)
まぁ、それだけ、キム・ソヒョンの演技がうまかったってことですね。
あと、忘れちゃいけないのが、ナムの子供時代を演じたナム・ダルム。
ナムが感情を表に出さないキャラクターなのですが、ナム・ダルムの抑えた感情表情がとても良かったです。
これは、大人時代を演じた主演のチャン・ギヨンも同じくです。
抑えていた気持ちが、ナグォンに再会したことで、少しずつ柔らかい表情になっていく過程が良かったですね(*^^*)
それにしても、ナム・ダルムは、主役の男性キャラクターの子供時代を演じすぎですね^^;
気がつくと、あれにも出てる!、これにも出てる!ってなります(笑)
最後に、私の好きなシーン(*^^*)
ヒジェとヒョンムが捕まり、1人になってしまったナムを継母であるオクヒが迎えにくるシーン。
一度は断るナムですが……
「これからは、私が本当のお母さんになってあげる。もう1人にしない。絶対に手を離さない。お母さんが大事な息子を守ってみせる。何があろうとも生涯守り抜くから。一緒に帰ろう。お母さんと行こう」
オクヒが手を握りしめながらそう言って、抱き合った2人の親子愛に号泣でした。
そして、人間に幻滅していた警察官のコ・イソクが、この2人の関係を見て警官を続ける決意をした、ということも、このシーンが好きな理由の一つです(*^^*)
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